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おばちゃんのマンガレビュー 

おばちゃんがライフハックや日常を書きます

英語を読むときにマインドマップを活用するといいんじゃないかと思ってみた

 英語の文章を普通に読むとすごくめんどくさいのでなんとかならんか、ということで文章をマインドマップ化するといいんじゃないかと思いつきました。

 センター試験は終わったけど、受験を控えた学生さんなんかには使えるかな、と思います。

 

 

例文はこちら。子供向けの新聞らしいです。

How do we track climate change? It takes scientists on both ends of the Earth. - The Washington Post

 

ためしに題名をマインドマップにしてみましょう。

マインドマップツールはcoogleを使いました。文章をコピペできるので初心者にはオススメ。

  1. How do we track climate change?
  2. It takes scientists on both ends of the Earth.

とりあえず文章をぶちこむ。

 

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次に、主語と動詞とその他を分ける。

 

まず前提として、英語は

主語+動詞+なんやかんや

で構成されます。主語が省略されることの多い日本語と違い、英語では 主語+動詞 が一つの基本セットですので、まずは文書の中の主語と動詞をピックアップします。

How do we track climate change?

It takes scientists on both ends of the Earth.

 

主語と動詞を切り分けてみる。

元の文章の「動詞」部分と「なんやかんや」部分をコピペして新しいボックスに投入。

「動詞」部分は「主語」と同じ階層に

「なんやかんや」部分は一つ下の階層につっこみます。

 

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こうやってみると、なんかちょっと分かりやすくない?

ここまで単純な文章だとありがたみがイマイチな気もするけど、主語と動詞とその他なんやかんやの3つを分けると理解しやすくなります。

 

ちなみに、分からない単語は 右クリック→googleで検索 です。便利な世の中になりました。

 

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だいたいの基本がつかめたところで、次はこの文章をマインドマップで解読してみましょうか。ちょっと長いです。長すぎて心が折れそうです。

Because of scientists such as Thomas, we know that there are increasing amounts of greenhouse gases in the air, that the increase has come mainly from burning coal and other fossil fuels and from cutting down forests, and that as a result, the planet is warming and the climate is changing.

 

 まず、「,(コロン)」で文章を区切ってマインドマップにコピペ。

  1. Because of scientists such as Thomas,
  2. we know that there are increasing amounts of greenhouse gases in the air,
  3. that the increase has come mainly from burning coal and other fossil fuels and from cutting down forests,
  4. and that as a result, the planet is warming and the climate is changing.

 

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そんで主語と動詞を見つけて、階層化。

分からない単語は適宜 右クリック→googleで検索。

  1. Because of scientists such as Thomas,
  2. we know that there are increasing amounts of greenhouse gases in the air
  3. that the increase has come mainly from burning coal and other fossil fuels and from cutting down forests,
  4. and that as a result, the planet is warming  and the climate is changing.

 

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「なんやかんや」の部分がまだ長い。ので、ここをさらに 主語+動詞+なんやかんや に分けてく。

さらに今回、文章3の「なんやかんや」部分に「for」が3回繰り返されているのでこれもまとめとく。

 

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どうでしょう。

ながったらしい文章だったけど、こうやって分類してみるとだいぶ分かりやすいんじゃないでしょうか。

 

英語をマインドマップ化すると、要約なんかもシステマチックにできるようになります。ただし、要約をするとなるとシンプルなcoogleよりもxmindなどのツールのほうがやりやすいです。

今回はあまり難しく考えずフィーリングで要約してみましょう。

 

まず、なんかいらないっぽい文章をがんがん削除。具体例もまとめます。

どこが不要でどこが必要かの判断はほんとは厳密なルールに則って決まってくるのですが、日本の学校教育ではなぜかそのあたりを全然教えずフィーリングで押し切りますね。なぜだ。

 

文学は別ですが、論文や説明文であれば日本語も英語もしっかりしたアルゴリズムに沿って組み立てられているので、ほんとは理系のほうが国語が得意になってもいいはず。

 

↓関係ないけど、理系が全力で悪ノリするとこうなる。

  1. Because of scientists such as Thomas,
  2. we know that there are increasing amounts of greenhouse gases in the air,
  3. that the increase has come mainly from burning coal and other fossil fuels and from cutting down forests, →3 result
  4. and that as a result, the planet is warming and the climate is changing.

そしたら残ったところが要約になります。

 

increasing amounts of greenhouse gases

温室効果ガスが増加している

 

the increase has come from 3 result

主に3つの要因で増加している。

 

the planet is warming and the climate is changing.

地球が暖かくなり、温度が変わってくる。

あの長かった文章がこんなに短くなりました! 

 

英文の要約に関しては、ほんとは単語の出現頻度分析とかやって文章を入れ替えるなどの手順があるのでまた機会があったら書きたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

穂積著 『さよならソルシエ』と、世界の美しさを絵にする才能について

マンガ紹介

穂積先生の出世作の『さよならソルシエ』は、ひまわりや糸杉の絵で超有名なゴッホとその弟の話で、印象派好きなおばちゃんはフラワーズ連載当初から読んでた。印象的な絵とストーリーのなかなか硬派なマンガだ。

 

史実に基づいたドキュメントではなく史実を元にした物語なので歴史好きにとってはあまり響かないかもしれない。でもまぁ司馬遼太郎だって池波正太郎だって捏造上等で歴史小説を書いているんだからおばちゃん的にはそこんとこはあんまり気にしない。

 

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歴史上正しいかどうかはともかく、私がはじめて美術館でゴッホの絵を見たときに感じた何か、印象派やポスト印象派の絵画に込められた思想、筆が思想を牽引した時代、そんなものの存在を物語として形づくっているのが『さよならソルシエ』だと思う。

 

 

 

おもな登場人物

いわずと知れた有名画家のゴッホ

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もっさい。ダサい。カッコ悪い。絵ばっか描いてる。

 

 

そしてその弟のテオドール。

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有能な画商。イケメンで頭よくてかっこよくて金持ちで策士。

 

おおまかなあらすじ

ゴッホの弟はお兄ちゃんのことが大好き。

とってもだいすき。

以上!

 

才能を愛するということ

 お兄ちゃんのこと大好きすぎな弟、という、ジャンルとしては『宇宙兄弟』に近い話になっている。ダメなお兄ちゃんと有能な弟という構図も一緒だ。

 

 ゴッホは今でこそ超有名画家だけど、ゴッホが生きている間には全く無名だった。印象派の絵も今でこそ古典として確立されているが、宮廷絵画が最盛期の当時ではゲテモノ扱いだった。

つまり『さよならソルシエ』でのゴッホは、仕事もせずにゲテモノな絵ばっか描いて弟の仕送りで暮らしてるもっさいニートである。

 

でもその絵は人を惹き付けてやまないのだ。

 

ぶっちゃけおばちゃんは絵画の歴史なんてなーんにも知らない。それでも印象派以降の画家のすごさと言うか、「オレはこれが描きたいんじゃあぁぁぁ!」というパッションみたいなものはなんとなく分かる。

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ひまわりキレイなんじゃぁぁぁぁ

 

 

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糸杉カッコイイんじゃぁぁぁぁ

 

みたいなパッションが伝わってくる。

 写真や液晶だとそうでもないんだけど実物を見ると超伝わってくる。

 

ちなみに、私のお気に入りはこちら。

安井曾太郎 「孫」

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これも液晶だと全然伝わらないんだけど、現物みたときのね、孫っぽさがすごいの。孫が溺愛されてる感がすごい。孫の退屈してる感もかわいい。イスが大きすぎて足がぷらぷらしてる感とか、腕のぷにぷに感とか、ワンピースの裾の乱れ具合とか、子供座らせとくとこうなるよね、というあるある感もよく出てる。

 

そしてさらに

福田美蘭 「安井曾太郎と孫」

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 孫なう。

孫にいいとこみせようとがんばってるおじいちゃんの表情が

( ・`ー・´) + キリッ

て感じなところがもうww

 

 

とまぁすごい話がそれたけど、「オレはコレが描きたいんじゃぁぁぁぁ」という、世界に対する深い愛みたいなものをキャンバスの上に出現させるという稀有な才能を持った兄と、兄の才能を愛した弟の話が『さよならソルシエ』だ。

 

 

1巻ではゴッホゴッホの弟のエピソードが綴られるが、それは史実とはかなり違う展開をする。ゴッホ就職しないし、病んでないし、ゴーギャンと普通に仲良しだし、耳切ったりしないし。2巻では史実にあるような狂気の画家ゴッホのイメージは一体どのように作られたのかが語られる。

それはよしながふみの大奥とか、ダン・ブラウンのダビンチコードのようなトンデモな設定なんだけど、これだけ愛されたゴッホならこんな展開になるかな、と、少なくとも私は納得してしまった。

 

 

 

 

ゴッホの「神から与えられた才能」を愛する弟と、弟の有能さを愛するゴッホの、ゴッホ→←弟 みたいな両片思いみたいな読み方をしてもいいのかもしれない。

 

もし一冊だけ百合漫画をオススメするなら絶対これ! 西UKO作『となりのロボット』

マンガ紹介

百合の名作漫画は数あれど、もし私が一冊だけ選ぶとしたら、 西UKO作『となりのロボット』を全力で推す。

 

となりのロボット

となりのロボット

 

おおまかなあらすじ

人間の女の子「チカ」と、アンドロイドの「ヒロ」のほんわかガールズラブ

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ヒロは見た目は人間と全く区別がつかない高性能のアンドロイド、というSF設定だが、だがアンドロイドの設定もしっかり考えられているので違和感無く世界観を楽しめる。

 おすすめの理由

アンドロイドのヒロの考え方や話し方はとってもAIっぽい。ペッパー君と会話しているようなぎこちなさだ。読み始めてしばらくは「こんなにロボットっぽいヒロちゃんを好きになるなんて不自然じゃないか?」と思った。

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だけどヒロちゃんはロボットのロジックの中でチカちゃんをとても大切に思っている。

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キスとは何か、どの部位が何秒接触すればキスなのか、「愛しているからキスをする」という理論が正しいなら「キスをされたら愛されている」は正しいのか、ロボットのヒロちゃんは考え続ける。

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ミリセック=1000分の1秒。ヒロはそんな一瞬のできごとを全力で考え続ける。

 

18禁エロスな展開はないけど、うっすらベットシーンっぽい場面がある。

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ふぉおおお、きたーー///

と思いきや。

 

ロボットのヒロはこんなテンション↓

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ロボットのヒロにとって、「好きな人を触る」という行動は「自分の指先をデバイスに軌跡データをとって開発ツールのモデリング機能に落とし込む」という行動として認識される。

 

やっぱり所詮ロボットはロボットだから人間みたいに愛とか恋なんて分からないのだ、と思ってしまいそうなシーンだが、これはヒロちゃんの最大限の愛の形なのだ。

 

ヒロはここで「想定外の状況で権限を越えた行動を起こす」という自己学習を始める。教えられたことだけを繰り返す機械ではなく、相手と自分にとって最適な行動を模索する、その過程は人間同士の関係と変わりない。いや、人間よりよほど誠実で真摯に相手に向き合っている。

 

 

ヒロちゃんにとっての「好き」は人間の「好き」とは違うのかもしれない。だけどヒロはヒロにとって最も価値のあるものをチカに捧げ、同時にチカにとって価値のあるものとは何かを考え続ける。

 

最後のネタバレはしないでおくけど、泣きました。

といっても悲恋エンドではないのでご安心を。チカとヒロ以外の登場人物も丁寧に描かれていて、誰もが幸せになれる結末です。幸せすぎておばちゃん涙出てきたよ。

 

となりのロボット

となりのロボット

 

 

 

 

 

レビュー:『よしふみとからあげ』が超笑かしてくれた

マンガ紹介

関口かんこ著『よしふみとからあげ』

よしふみとからあげ 1巻

よしふみとからあげ 1巻

 

「からあげ」とは、よしふみの飼っているウーパールーパーの名前である。

↓こいつ。

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ちなみに本物のウーパールーパーはこちら

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ウーパールーパーラボ http://ulabo.com

似てねぇww

ウーパールーパーは写真で見てもかわいいけど実物はもっとかわいいんですよ。人間に慣れている奴だとこっちに泳いできてくれるし、わちゃわちゃ動いているところもとってもかわいい。

なのに、なぜ関口かんこの手にかかると、かわいいはずのウーパールーパーがこんなに面白くなってしまうのだろう。おかしいな、3本のエラや薄ら笑いの表情や4本指の手などの特徴はしっかり捉えているのになぜこうなった・・・

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こんな憎いあんちくしょうなウーパールーパーの「からあげ」。『よしふみとからあげ』は「からあげ」が飼い主である「よしふみ」と会話したり、押し売りを撃退したり、ミニカーに乗って暴走族になったり、ポップコーン食べたり、よしふみの恋を応援したりする日常漫画だ。

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かわいくないけど、いいやつ。

からあげはかわいくない。(ほめてる)

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すげーかわいくない!(超ほめてる)

 

そんなからあげは実は結構いい奴で、よしふみが風邪を引いたら看病するしよしふみが振られたら新しい恋人を見つけようとする。そんな健気ないいやつなのに、かわいくないという新しい境地。

 

よしふみとからあげ 1巻

よしふみとからあげ 1巻

 

くすっと笑う、というよりは腹をかかえて笑いたいときに読み返す漫画だ。

現在4巻まで出ているが短編集なので気楽に読める。

 

『惚れない花嫁』が思った以上に笑かしてくれた

マンガ紹介

冴えない女子とハイスペックイケメンがくっつく、というテンプレをひたすら踏襲する短編集『惚れない花嫁』が予想以上におもしろかった。 

惚れない花嫁

惚れない花嫁

 

 短編集なのでいくつか話があるが、個人的に一番ツボだったのがこちら。

女子と見れば無差別にイケメンオーラを振りまく井伏君。

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わけ隔てなく優しいため彼女に嫉妬されてしまい長続きしないという、うらやましすぎるイケメンである。女であれば誰にでも優しい男なんて、そんなの下心満載に決まってる、と疑っていた主人公だが、実は井伏君は心底やさしい奴だったのだ!

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なんという残念なイケメン。

 

『惚れない花嫁』シリーズでは、優しくて誠実で主人公のことを心底愛しているというともすれば現実味のなくなってしまうような理想のイケメンがひしめいている。

だがどのイケメンもどこかしら残念な感じなのだ。

 

仕事も家事も完璧なのに、モフモフが好きとか。

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埋まっちゃったよ…

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 残念男子に容赦なくツッコミつつもほだされてゆく主人公たち。うらやましいような、うらやましくないような(笑)

 

惚れない花嫁

惚れない花嫁

 

 

『惚れない花嫁』以外にもいくつか短編集があるが、どれもおもしろかった。

タイトルが違うが『惚れない花嫁』が一巻という扱いらしいので、『惚れない花嫁』→『イケない花嫁』→『抱けない花嫁』と読んだほうが分かりやすい。絵は『抱けない花嫁』が一番クセが無くて読みやすかった。

 

 

惚れない花嫁

惚れない花嫁

 

 

イケない花嫁

イケない花嫁

 

 

抱けない花嫁

抱けない花嫁

 

 

 

 

 

 

 

『ACCA13区監察課』オノ・ナツメ を読んでみた 

マンガ紹介

オノ・ナツメ先生はデビュー当時から気になっていたが、世界観が独特すぎて一般受けはどうなのかな、などと勝手に心配していた(失礼;)が今回『ACCA13区監察課』がアニメ化するということで改めて読んでみた。

 

あらすじ

13区に分かれた世界にある、巨大統一組織ACCA(アッカ)。ACCA本部の監察課副課長ジーン・オータスは「もらいタバコのジーン」の異名を持つ、組織きっての食えない男。そんなジーンに起こる異変、謎の影…。世界の陰謀が、ジーンを絡め取ろうと動き出す――!! 属さず従い、あくまで洒脱に…オノ・ナツメが描く、組織に生きる男たちの“粋”様(いきざま)。

 

renta!より引用

 

感想

まず、主人公がこちら。

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「もらいタバコのジーン。」

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タバコが高価な世界で、安月給の公務員にも関わらず贅沢品であるタバコを吸っていることからついたあだな。絶妙な中二感である。

 

そして「もらいタバコのジーン」が様々な不正を暴いたり、クーデターの首謀者に仕立て上げられたり、友人がスパイだったり、国家の陰謀に巻き込まれたり、なんやかんやで国を救うというのが大まかなストーリーだ。

 

個人的オススメシーン

ジーンの上司二人がかわいい。

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グロッシュラーさん(左)とリーリウムさん(右)

犬猿の仲っぽいのになんやかんや絡む二人。大人っぽいグロッシュラーさんとリーリウムさんの食えないおっさんなんだけど童顔な感じが凸凹コンビ感を醸しだしていてほほえましい。

 

クセの強い作風のオノ・ナツメ先生だが『さらい屋五葉』などの初期作より『ACCA13区監察課』はより馴染みやすくとっつきやすくなっていると思う。

 

 

ジーンはもちろん、グロッシュラーさんやリーリウムさん、ジーンの友人のジャーナリストなど、腹に一物も二物も溜め込んでそうなおっさんたちを堪能できる話である。

 

永田カビ『一人交換日記』が赤裸々だが前向きではらはらする。

マンガ紹介

永田カビさんは『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』のころからとっても気になっていて、『一人交換日記』もピクシブでリアルタイムに読んでいた。

今回はがっつりネタバレしていますので注意。

 

大雑把なあらすじ

彼女はうつや摂食障害などを抱えるいわゆるメンヘラと呼ばれるような人だ。そんな彼女が「自分は何を求めているのか?」「どのように生きていきたいのか?」をもがきつつ模索してゆくのが『一人交換日記』だ。

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『一人交換日記』がすごい理由

『母がしんどい』などの毒親から脱却する話、『ツレがうつになりまして』などのうつの話はたくさんある。だけどもし私がメンヘラ系のマンガを一冊だけ進めるなら『一人交換日記』を推す。

 

ダメな人というのはそこかしこにいる。だけどその中で永田カビが特筆すべき点は、絶対に自分を偽らないところであると思う。

 

永田カビは『普通』のルートを選ばない。あるいは選べない。

 

彼女は「愛し愛されたい」と思ってレズビアン風俗に行く。

だって普通さ、そこは男性と恋愛したいし結婚や子育てしたい、って思うじゃん。マジョリティなら。だけど彼女は世間体やら経済的保障やらといった雑味を一切排除し「愛し愛されたい」という欲望のみを見据える。

 

あー、もう!

そういうのはテキトーにごまかして、欲望と愛情を混同したまま生きてけば楽なんだよ!

 

ちなみに、「欲望と愛情を混同したまま生きていく」という名言が読めるのはこちらのシリーズ。

 

結婚して出産でもしてフツーに主婦でもやれば、そこそこのやりがいや経済的安定でもって寂しさをごまかすことができる。だけど彼女はそれを求めない。

『一人交換日記』で永田カビは親元を離れ自立しようとする。そして親を見捨てる罪悪感に葛藤する様子が克明に描かれている。

 

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この一コマの重み、分かる人には分かると思う。

加藤諦三共依存について書き始めたのは親元を離れて十年近く経ってからだった。毒親マンガの走り『母がしんどい』だって親元を離れて結婚して子育てした後に描かれた。それくらい、毒親を自覚することは難しい。

だが彼女はそれを毒親と癒着している真っ只中で自覚し、渦中にいながら変化のプロセスまで記述してのけた。

 

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ああもう!そういう正しいことに!気づいちゃうからしんどくなるんだよーーー!

テキトーにごまかして依存して生きていけばラクだし、せめて弱ってるときくらいごまかすってことを覚えようよ!

だけど永田カビは孤独も欺瞞もごまかさない。ごまかせない。

 

自分も他人も甘やかさず、他人を許し、自分の行動に責任を持ち生きていく、なんて表現すればカッコイイかもしれないけど、それはとてもしんどくて大概の人は挫折する。挫折するからこそフツーの幸せを手に入れることができるわけで、ごまかしながら生きていくのは悪い人生じゃない。

欲望と愛情を混同して生きている汚れた大人である私は、どんなに傷ついても冷徹な目線を手放せない永田カビの生き様に、心からの敬意を表したい。

 

 

 

ここからは超ネタバレ。

『一人交換日記』の終盤で永田カビに彼女ができる。

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やったー!ついに愛し愛されることができたね!おめでとう!!

なのに。

なのに永田カビはそこで終わない。

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そこ、気づいちゃあかんとこ。

 

人間なんて自分のことしか考えてないのがデフォで、誰かを好きになるのだって多かれ少なかれ見返りがあるからだし、それで別にいいじゃん。そこをさぁ、どうして気づいちゃうかな。この人ドロドロした地球生活に向いてないよ。神様の国とかの人なんだと思う。

 

『一人交換日記』は12月12日に紙書籍で発売される予定で、そちらには恋愛の顛末も載るらしい。どうなるのかひやひやである。幸せになってほしいなぁ。

 

 

 

あと、寂しさが極限まで達すると骨の髄まで寒い、っていうのがすごくわかる。ほんと理屈じゃなく歯がカチカチ言うくらい寒くなるよね。あれどういう仕組みなんかな。

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